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栄養と犯罪行動 後編

by in すあしの食卓革命 2022年10月14日

今回のメインのお話は、「低血糖症」についてです。

「栄養と犯罪行動 前編」も読んでみてくださいね。

1.低血糖と反社会的行動

前回の前編で、「低血糖症が殆どの犯罪者の行動の根底にある」と書きました。

そもそもなぜ低血糖が犯罪行動や反社会的行動につながるのか。

そもそも「低血糖症」についてですが、空腹時血糖値は平常でも食事を摂ると急激に上がり、その後、急激に下がる「血糖値スパイク」を起こしてしまう方、食事をしても十分に血糖値が上がらない無反応性低血糖症の方を指します。

いづれにしても、血糖値が下がりすぎたところで、身体が危機感を察知し、様々なホルモン(アドレナリン、ノルアドレナリン等)興奮性のあるホルモンを分泌して血糖値を上げようとします。

そこで、イライラしたり、衝動的な言動をおこして人とトラブルになったりするのです。

血糖値は高いだけが問題ではなく、低すぎても問題なのです。

「栄養と犯罪行動」の著書の事例をご紹介します。

1977年 食事と健康ならびに精神疾患との関係を調査する報告で、刑務所収容者200人以上に低血糖症食を実施。これらの対象者の再犯率は0%であった!

 

私自身の話をします。私も低血糖症の症状が酷い時期がありました。

30代前半の頃です。仕事が忙しかったのもありますが、常にイライラと情緒不安定な状態でした。

その頃は当然低血糖なんて言葉は知らなかったです。

夫婦喧嘩もしょっちゅうでしたし、感情をコントロールすることが出来ませんでした。

私の身体は血糖値の乱降下による身体と心への負担で疲弊しきっていました。

あの状態が続いていたら、きっと私達夫婦は離婚していたでしょう。

幸い分子栄養学と出会って、低血糖症のことを知って、血糖値のコントロールが出来るようになり、心と身体の安定を取り戻したのです。

低血糖は犯罪行動だけではなく、夫婦間の問題、親子の諍い、職場関係、あらゆる人間関係のトラブルにも関与している可能性があります。

ネット上での誹謗中傷する人達、子供たちのいじめ、家庭内暴力・・・。

アメリカでは、1930年代からこの低血糖に関する研究はされていたのに、未だにその研究が活かされていない、そして私達多くの日本人が低血糖症について知らされていないのです。

 

2.有害金属と犯罪行動

私たちの身近にある有害金属ですと、歯の詰め物のアマルガムに含まれている水銀、マグロなどの大型魚の食べすぎも注意です。

大型魚の水銀汚染については、厚生労働省から妊婦さんへの注意喚起があります。

意外に知らないかたが多くいらっしゃいます。これは犯罪行動とはまた別の問題です。

051102-2a.pdf (mhlw.go.jp)

さて、有害金属と犯罪行動についてですが、本著では大量殺人の犯人の髪の毛を検査すると

驚くべき程のカドミウムや銅の数値が上がっている事例が書かれていました。

カドミウムは私達も社会科の教科書に載っていましたね。

環境汚染問題で、「イタイイタイ病」は小学生ながらに衝撃的な写真でよく覚えています。

 

同級生を殺そうとして、学校を追い出されそうになった9歳児アランの事例。

アランの血液や毛髪を調べると、銅の過剰、亜鉛の欠乏、これらは水道水が原因での環境汚染問題が原因であった。

その後、アランはシャウス博士の元で栄養療法で更生します。

実は、環境問題だけではなく、銅の過剰、亜鉛の欠乏のことを「銅、亜鉛バランス」といいますが、これは私達身近な問題でもあります。

銅と亜鉛はお互いに拮抗するミネラルです。私たちの身体の中で銅が過剰になると、亜鉛が欠乏してしまうのです。

亜鉛は、脳におけるあらゆる化学反応に関与する大事な栄養素です。

よって、銅過剰は攻撃過剰と多動を起こすことが知られています。

チョコレートがお好きな方、食べすぎは銅過剰になりやすいのでご注意ください。

 

3.人は食なり

本著から引用

「食事が犯罪行動を引き起こすのではないということである。食事は犯罪行動をなおすわけでもない。食事による介入は限界がある。だが、食事は私達の行動に直接的な影響を与えうる。(中略)

食事がどのように私達の行動に寄与するかを理解しすることで、私達は「人は食なり」ということわざをより良く理解することが出来る。

しかしほんとうは、このことわざは、「人は食(何を食べるか)なり、かつ食せざるもの(何を食べないか)なり」と言った方が、もっと正確であろう。

引用おわり

 

最後に、シャウス博士のこんなエピソードで締めくくられていました。

ある刑務所での収容者の食事改善プロジェクトに介入することになったシャウス博士は、プラン開始の3日前に突然刑務所長に呼び出され、全てのプランの中止を言い渡されたのです。

同席した刑務所の医師はシャウス博士にこう言いました。

「食事を変える理由はない、彼らに必要なのはより一層のセラピーだ」

そう言った刑務所の医師は、収容者に安定剤と抗うつ剤を与えていたそうです。

「薬剤あって、食事なし」

シャウス博士のため息が聞こえてくるようです。

 

30年前の本ですが、それは今でも変わらないようです。

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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