脂質のお話 ~中性脂肪とコレステロール編~
こんにちは!オーソモレキュラー認定ONEの Suashi 岡本です😊
ここでは「オーソモレキュラー栄養学」的な物の見方で、自身が学んだ栄養学に関する知識の整理の為にブログをアップしています。私の物の見方も入ります。決して「~は身体に悪い」とか「~を摂取した方が良い」とか制限や決めつけはなく、あくまでも人の身体の構造や体内での化学反応に注目した内容となっています。
ブログを読んでくださった方が、もっとご自身の身体に興味を持ち、何を食べるか、どう食べるか考えるきっかけになれれば嬉しいです😊
本日は「脂質」のお話~中性脂肪とコレステロール編~ です。
身体の三大栄養素「糖質」、「タンパク質」に続き「脂質」です。
糖質、タンパク質が 1g に対してのエネルギー産生量が4kcal ですが、脂質はなんと1g= 9kcal のエネルギー産生量なのです。
身体を動かすエネルギーとしては、脂質の代謝を活性化させるのが身体に負担なく効率的であります。また細胞膜やホルモンの材料となったり、エネルギーとして体内に貯蔵されたり(中性脂肪)とても多様な役割があります。

血液検査項目でも気になるのが「中性脂肪」「悪玉コレステロール」「善玉コレステロール」ではないでしょうか。
「中性脂肪」と「コレステロール」の違いをご存知ですか?
どちらも脂質ではありますが、消化吸収と代謝の役割が異なります。
食品に含まれる脂質の多くは、
中性脂肪(トリグリセリド)です。活動エネルギー源(貯蔵体)となります。
中性脂肪は体内に入ると十二指腸で胆汁によって乳化されます。
膵臓から分泌されるリパーゼ消化酵素の作用で
↓
グリセロール 脂肪酸 & モノグリセリド になります。
グリセロールは小腸上皮細胞より吸収され、
脂肪酸 & モノグリセリドは腸内に分泌された胆汁酸の働きによって小腸から吸収された後、
小腸壁で再び中性脂肪に合成されます。
↓
中性脂肪はリンパ液に入り静脈を通って肝臓まで運搬されます。
コレステロールは、細胞膜やホルモンの材料となります。
食物からのコレステロールは体内に入ると十二指腸で胆汁酸とモノグリセリドが混ざった混合ミセルの働きを借りて腸管に吸収され、カイロミクロンとなって肝臓まで運搬されます。
肝臓でもコレステロールは合成されます。
LDL (悪玉)コレステロールは全身にコレステロールを運搬。HDL(善玉)コレステロールは血管に溜まったコレステロールを回収し肝臓に運搬する役割があります。
血液検査項目でHDL(善玉)コレステロールの値が低いと血管に溜まったコレステロールの回収が間に合わず、動脈硬化性疾患になりやすいといわれています。
コレステロールについては前回のブログもご参照ください。
脂質の消化の際、胆汁酸が脂質の消化を助けるのに大きな役割を担います。
胆汁酸の主な構成成分はコレステロールです。脂肪の消化吸収にはコレステロールが胆汁酸にしっかり入っているかが重要となります。
胆汁酸の分泌が少ないと脂質の消化が悪くなり、胃がムカムカしたりします。
そんな時に胃酸の分泌過多と考え、胃酸の分泌を抑える薬を飲む方も多いと思いますが、もしかしたら胆汁酸の分泌が少ないのが原因かもしれません。
正直、私は栄養の勉強するまでは「油・脂」についてあまりいいイメージがありませんでした。
でも今は活動のエネルギー源や動脈硬化の抑制の為等に、上手に質の良い油・脂の摂取がとても重要だと思っています。
次回は「脂質のお話2 ~糖質依存から脂質をエネルギーに変える~」です。
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